『北川(きたがわ)』~駅巡り②

北川散策⑧
日向長井駅が大正11年11月、市棚駅が大正12年7月に開設されたのに対し、北川(きたがわ)駅=北川町川内名字小畑=は、「用地買収と土地造成を地元が行うなら…」という条件で昭和24年(1949)5月1日、運輸省(当時)が開設しました。駅が開設される前、熊田地区の住民は、目の前を鉄道が通りながら乗車することが出来ず、「くりごし峠」を越えて約4キロ南の日向長井駅まで歩かなければならなかったそうです。北川駅の開設で生活は格段に便利になりましたが、その後、国道10号など幹線道路が整備されるとともに鉄道の利用者は減少、昭和38年には委託駅になり、さらに、昭和59年(1984)2月1日には荷物扱いが停止、同年11月1日に無人駅になりました。同62年4月1日の国鉄分割民営化によりJR九州の駅となり、平成8年6月1日、宮崎総合鉄道事業部の発足により、大分支社から鹿児島支社に移管しました。さらに、令和4年(2022)、宮崎支社の発足により、同支社に移管されました。現在は、上り6時25分発佐伯行き、20時22分発佐伯行き、下り7時8分発延岡行きが停車するのみです。駅は、島式ホーム1面2線が跨線橋で繋がっていますが、構内入り口側の跨線橋階段の幅に比べホーム側の階段の幅は利用者がすれ違えないほど、極端に狭くなっています。かつて駅舎があった場所には、地元住民が桜の木を植樹、その木の傍に男女用と多目的トイレや付近住民の水瓶、「永代浄水場」(水源地)の上屋が建てられています。
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