12団体が一堂に~宮崎県ホタルサミット開催

ホタルの保護・飼育活動に取り組む県内12団体が一堂に集う「第3回宮崎県ホタルサミット」(北川やっちみろ会長井支部主催)が7月19日、「祖母・傾・大崩ユネスコエコパークとアウトドア天国のべおかの拠点施設」としてリニューアルオープンした北川町のホタルの里休暇村・ホタルの館で開かれました。宮崎市や日向市、門川町、椎葉村など県内9市町村から12団体約50人が参加、ホタル飼育の事例発表を通して情報を交換したり、抱える悩みを出し合うなどして交流を深めました。「ホタルの舞う高校づくり」を実践している門川高校ホタルプロジェクト顧問の吉田巧さん(70)が発起人となり、同校の活動を通して出会った団体に呼び掛け、令和5年に第1回大会を開催。ホタルプロジェクトの歩みを共有した上、産卵から孵化までの一連の流れや保護活動を事例発表するなどして、ホタルが育つための環境整備の在り方や後継者育成などについて意見を交わしました。3回目を迎える今年は、4月にリニューアルオープンし、NPO法人ひむか感動体験ワールド(高橋勝栄理事長)が管理運営する「ホタルの館」を会場に開かれました。工藤力男北川よっちみろ会長井支部長の開会あいさつに続き、同支部の竹林国興さんが、幼虫飼育→羽化→孵化→幼虫の水槽飼育→夏場の水温管理など一連の飼育状況や、小学3年生対を象にしたマイボタル事業、ほたるかご作り講習会など関連事業の成果を報告しました。これを振り出しに各団体の代表が活動状況を報告。宮崎市の山崎エコアップ会は「地区内の檍北小の3年生児童のゲンジボタル幼虫飼育を補助しており、ホタルの見学者は多いが、メンバーが高齢化しており、児童の若い保護者の参加が望まれる」。西都原ひめ蛍を守る会は「保護と観光の両立が難しい」。木城町のM・ヒュッゲの会は「今年は産卵、孵化出来たのが2800匹。生まれてくる数は年々少なくなりました」。椎葉村の鶴富姫化粧の水ホタルプロジェクトは「今年はだめかとあきらめていましたが、ビオトープ近くの人からホタルがいっぱい飛んでいると連絡があり、びっくりして見に行きました」。門川町の竹名ホタルの里づくりは「ヒメボタルの数が昨年より2倍程度増えていると思います。秋以降に会員有志でカワニナの採取と放流を行う予定です」。門川高校ホタルプロジェクトは「各地の小中学校で出前授業を実施しました。西門川中、北川小、黒岩小中学校ではゲンジボタル飼育の指導をしました」などと発表しました。
参加団体は次の通りです。北川やっちみろ会(延岡市)板谷自治公民館(西米良村)木脇ホタル保存会(国富町)檍地域まちづくり推進委員会環境部会(宮崎市)山﨑エコアップ会(同)西都原ひめ蛍を守る会(西都市)環境保全再生フォーラム(高鍋町)M・ヒュッゲの会(木城町)鶴富姫化粧の水ホタルプロジェクト(椎葉村)塩見地区環境保全振興会(日向市)竹名ホタルの里づくり(門川町)門川高校ホタルプロジェクト(同)。
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