伝統的な「柴堰漁」~北川水系で最盛へ
産卵のために川を下るアユの習性を利用した伝統的な漁法~北川の秋の風物詩として知られる「柴堰(しばぜき)漁」が、冬の訪れと共に最盛を迎えてきました。浅瀬に打ち込んだ杭に竹笹を絡ませた堰を作り、落ちアユを投げ網で捕る漁法で、大正時代末期に土佐の漁師から伝えられたものが、北川水系独特の漁法として定着したものだそうです。アユが産卵のために川を下るこれから年末に掛け最盛を迎えます。北川の本流、白石橋下流では11月10日早朝、川幅いっぱいに杭を打ち込んだ堰で地元北川漁業協同組合の3人の会員が投げ網を打ちました。川底に沈めた目石をじっと見つめ、鮎の魚影を確認して投げ網を打つ~そんな動作を何度も繰り返しました。会員によると、朝方を中心に形の良い鮎が獲れ始めたそうです。





北川漁業協同組合は、ふるさとの川と水を守る活動に長年取り組んでおり、豊かな森がミネラル豊富な水を海に供給し、川の生き物を育むという考えのもと、森林の保全活動にも力を入れています。また、流域の山林所有者と契約し、森林を伐採せずに水源の森として守る取り組みを進めていおり、20年間で当初の目標を上回る540ヘクタール以上の森林が水源の森として保全されています。魚釣り大会やカヌー体験などのイベントも毎年主催しており、清流北川での魚釣り大会を通して、河川環境保全と自然との共生について考える場を作っています。

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