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「亥の子(いのこ)祭り」~収穫に感謝・本深瀬地区で

本深瀬地区(茂博美区長)に古くから伝わる「亥の子(いのこ)祭り」が11月26 日夜にありました。「今夜は亥の子の晩じゃげな」という子供の元気な掛け声で始まる農耕風習で、餅米の稲わらを束ねた「亥の子ボテ」を庭先で叩く音が日暮れの集落に響き渡りました。

この日は、春先に山から下り田畑を見守ってきた「田の神んさぁ」(大黒神)が山へ帰る日とされ、新穀でついた餅を捧げて一年の収穫に感謝、収穫に感謝し、無病息災を祈願しています。本深瀬には現在13世帯が居住していますが、子どもはもういません。そのため近年は、市内に住む地区出身者の孫やひ孫らが参加しており、今年も夜が更けるにつれて増え、総勢約30人が参加しました。

ボテを手に日がとっぷりと暮れた午後6時過ぎ、集落内の広場に集まり、下流側の家から順番に「いぃのこ いぃのこ もちゃつぅかんか、ついたら祝えよ・・」などと、はやし歌を口ずさみながら、約1時間かけて家々を回りました。子供たちが庭先でボテを叩くと、玄関で迎えた家人が「ごくろうさま」とねぎらいの言葉を掛け、お餅やお菓子を子供たちに手渡しました。

亥の子祭りは、「旧暦十月最初の亥(い)の日」に、近畿から南九州まで各地で行われていた風習です。本深瀬地区では戦後も絶えることなく引き継がれ、コロナ禍で2年間中止した以外は途切れることなく、100年以上も続いています。平成15年2月27日に町の無形民俗文化財に指定されています。北川町内では今月2日、川坂地区の運動会で「亥の子相撲」が行われました。

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